10月14日、アサヒグループホールディングスは、サイバー攻撃によりシステム障害が発生したことを受けて、2025年12月期第3・四半期の決算発表を延期すると発表した。写真はアサヒビールのグラスに注がれたビール。都内で3日撮影(2025年 ロイター/Joseph Campbell)
[東京 14日 ロイター] - アサヒグループホールディングスは14日、サイバー攻撃によりシステム障害が発生したことを受けて、2025年12月期第3・四半期の決算発表を延期すると発表した。発表日は四半期末後45日を超える見込みで、今後のシステム全体の復旧作業の進捗次第で決定するという。
同社では9月、サイバー攻撃によるシステム障害でビールなどの受注や出荷業務を停止した。決算手続きについても、経理関連データへのアクセス障害などにより遅延が生じており、現時点ではシステム全体の復旧時期が不明であるため決算発表延期の判断に至ったという。
また、サイバー攻撃による影響の範囲などについて調査を進める中で、個人情報が流出した可能性があることが分かったと発表した。
同社は今月6日に国内のアサヒビールの全6工場で一部生産を再開、現在は部分的に手作業での受注を進め順次出荷を行っている。サイバー攻撃に関しては、ランサムウエア(身代金要求型ウイルス)グループ「Qilin」が7日、犯行声明を出した。