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巨人・長野 現役引退を決断 精神的支柱の40歳が16年の現役生活に区切り 近日中発表へ

投稿日: 2025-10-14 09:11

引退を決意した巨人の長野

巨人・長野久義外野手(40)が現役引退を決断したことが13日、分かった。近日中に発表される。勝負強い打撃で入団から9年連続で100安打以上を記録したバットマン。広島から巨人に復帰後は、代打の切り札だけでなく、精神的支柱として若手が多いチームを支えた。誰からも愛された「チョーさん」が16年の現役生活に区切りを付け、惜しまれながらもユニホームを脱ぐ。

通算1512安打、163本塁打を誇る長野が、熱望したユニホームで現役を終える。2度の入団拒否を経て巨人入りすると、1年目から9年連続でシーズン100安打以上を記録。新人王や11年に首位打者、12年は最多安打のタイトルを獲得。チームの顔として貢献し続けてきた。

 19年1月に丸の人的補償で広島に移籍した。それでも「必要としていただけることは光栄なこと」と気丈に振る舞った。「素晴らしいチームメート、ファンの皆さんに会えて勉強になった」。濃密な期間を経て、22年オフに無償トレードで巨人に復帰した。だが23年は75試合、24年は54試合の出場と年々出場機会は減り、今季は1軍17試合にとどまった。

 復帰後の3年間では出場146試合のうち、代打出場が93を占めた。「難しい」とも明かした役割。抜かりない準備は若手の手本になっていた。萩尾は「長野さんはいつもめちゃくちゃ汗をかいている。それを見て僕も自分なりに汗をかくようにした」という。直前に手首のテーピングを施して打席に行くのもルーティン。「これから仕事に行くというスイッチみたいなもの。(代打は)気持ちの準備が一番大事だから」とこだわりがあった。

 最後まで精神的支柱だった。前日のCSファーストSでは、守備から戻る選手をベンチの最前列で迎え、声をかけ続けた。若手への助言も欠かさず、ミスでうつむく選手の横にはいつも背番号7の姿があった。2軍ではドラフト1位の石塚や同2位の浦田らと積極的に意見交換。2軍は2年ぶりの優勝を果たし桑田2軍監督は「プレーしやすい環境や雰囲気づくりをしてくれた」と感謝していた。

 現役時代もともにプレーした阿部監督も「困った時のベテラン」と信頼を寄せていた。昨年の4年ぶりリーグ優勝も、チーム事情が苦しい時など「ここぞ」の場面で重用され、終盤の底力として支えた。ファンからも愛され、登場だけで東京ドームの雰囲気を一変させてきた「チョーさん」。誰からも慕われ、愛されたバットマンがついにバットを置く。

 ◇長野 久義(ちょうの・ひさよし)1984年(昭59)12月6日生まれ、佐賀県出身の40歳。筑陽学園(福岡)から日大入り。4年時の06年大学・社会人ドラフトで日本ハムの4巡目指名を拒否しHonda入社。08年ドラフトでもロッテの2位指名を拒否し、翌年1位で巨人入り。10年に新人王、11年に首位打者、12年に最多安打、11~13年にベストナイン、ゴールデングラブ賞獲得。18年オフに丸のFA人的補償で広島移籍。22年オフに無償トレードで巨人に復帰した。1メートル80、85キロ、右投げ右打ち。

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